こんにちは、Honda車のよろず相談所の工場長です。
本日は、オデッセイRC1の触媒劣化が原因でエンジン警告灯が点灯した故障事例を詳しく解説したいと思います。
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触媒劣化が原因でエンジン警告灯が点灯した症状で緊急入庫した故障事例
車種:ODYSSEY
型式:DBA-RC1
走行距離:85,000km
本日はどうなさいましたか?
街中を走行中に急に警告灯が点灯しました。
警告灯とは、どのようなものですか?
このエンジン警告灯です。
点灯した時には、加速しなかったり
ガクガクしたりはありませんでしたか?
警告灯が点灯した時も点灯している時も
走っている感じはいつもと変わりありません。
その警告灯は、現在も点灯していますか?
はい。点灯しています。
承知しました。
それでは、お車を拝見させて頂きます。
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実際に確認できた症状
メーター内のエンジン警告灯(PGM-FI 警告灯)が点灯している事を確認しまいた。
試運転した感じは、問診の通り特に異常な振動や加速がしないといった失火した様な感じはありません。
フェイルセーフ状態になっている様子もない事を確認しました。
アイドリングも安定しています。
エンジンルームを点検しても、特に振動や異音、漏れや破損は目視では確認できませんでした。
DTCの有無を確認してみた
エンジン警告灯点灯
DTC:P0420 触媒コンバータ性能異常
DTCに付いて以下の記事で詳しく解説しています。
●DTCとは何か?
●OBDスキャンツールを使用したみた記事
●使用したOBDスキャンツール
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実際に詳しく診断した結果
まずDTC:P0420 触媒コンバータ性能劣化とはどのような故障コードなのかです。
触媒コンバータとは、排気ガスを綺麗にする部分でエンジンの排気側に付いている部品です。
今回のオデッセイだとエンジンルームの前方に付いています。
●触媒コンバータの機能とDTC検知原理
触媒コンバータは、排気ガス中の一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)を二酸化炭素(CO2)、水蒸気、、窒素(N2)に変換する浄化装置です。
ECUは、触媒コンバータの性能を判定する為に。一時的に空燃比を変化させ、セカンダリO2センサ出力の変化の具合を測定しています。
一定時間内の変化値が設定値と異なる場合、ECUは触媒コンバータの洗浄性能劣化と判定し、DTCをストアさせます。
●OBDステータス
- 正常判定
- 故障判定
- 実行中
- 条件外
●P0420 触媒コンバータ性能劣化の推定故障部位
- 触媒コンバータの浄化性能低下
- ECUとセカンダリO2センサー間に信号ノイズ購入
- セカンダリO2センサカプラの緩み
- 排気システムの変更(社外部品の使用等)
上記の情報を基に、再現テストを行い触媒コンバーターの点検を行います。
DTC:P0420 触媒コンバータ性能低下の故障の再現テスト方法とは?
再現テストは、再現テスト手法にのっとりテスト走行を行います。
テスト走行後に、触媒コンバータの反応を点検して、正常・異常の判断をします。
●再現テスト手法
- エンジンを始動してラジエターファンが2回作動した後、無負荷状態で3,000rpmで2分以上暖機運転をする。
- 車速70-100kmで5分間以上を宇高を行い、触媒コンバータ温度を上昇させる。
- 車速90-100kmの一定速度で10秒間以上走行を行う。
- スロットルバルブ全閉で減速する。
- ステップ3・4を繰り返す
- 車速60kmの一定走行で4分間以上走行を行う
上記の手法を行い、再度同じDTCが記録されない事(ODBステータス:正常判定)を確認する。
再現テスト後、ODBステータスは故障判定で同じP0420のDTCが記録された為、触媒コンバータが故障している事が判明しました。
再現しない場合は、一過性の故障の可能性があるので、様子を見る事をお勧めします。
●触媒コンバータが劣化する主な原因
触媒が劣化する主な原因は二つあります。
- 使用に伴う劣化
- 失火によりガソリンが付着し早期劣化
1.使用に伴う劣化は、走行距離が伸びて沢山使用すると劣化してしまいます。普通に使用していれば10~20万キロは壊れる事はありません。
2.失火によりガソリンが付着し早期劣化のこれが多い故障原因です。
過去にトップコイルやスパークプラグが壊れて失火してしまい、その状態で走行してしまうと未燃焼ガス(ガソリン)が触媒に付着し劣化が進行してしますのです。
今回故障した車両は、1年前にスパークプラグ故障により失火が発生しその時に数10km走ってしまったらしく、それが今回の故障に少なからず影響していると思われます。
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触媒劣化が原因でエンジン警告灯が点灯した場合の修理箇所と修理費用
修理箇所:触媒コンバーターASSY
修理費用:約85,000円
●民間整備工場に依頼した場合
新品部品 | 中古部品 | |
ディーラーでの修理費用 | 約85,000円 | 約45,000円 |
民間整備場での修理費用 | 約80,000円 | 約40,000円 |
※高度な作業の場合はディーラーしか出来ない場合があります
※保障の有無・内容が異なる場合があります
触媒コンバーターは中古部品が出回っているので、新品よりは中古品を使用すると約半分程の費用に抑える事ができます。
しかし中古品は安価な分、リスクもあるのでご注意ください。
中古品を詳しく解説している記事があるので、合わせてご覧ください♪
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