【RK1ステップワゴン】トップコイルの故障でアイドリング不安定やスムーズに加速しない原因と故障事例をホンダ整備士が解説!

RK1ステップワゴン トップコイルの故障により失火 アイドリング不安定 スムーズに加速しない 原因と修理実例を解説 ステップワゴン
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Honda車のよろず相談所の工場長の経歴
●主な資格

  • 国家一級整備士
  • ホンダサービスエンジニア1級
  • フロントマネージャー資格
  • 自動車検査員

ホンダディーラー10年以上の知識と経験を生かして、誰にでもわかりやすく解説していきます。

アイドリング不安定やスムーズに加速しない原因とは?

故障の原因をお客様に説明しているホンダの男性整備士
故障の原因

アイドリング不安定やスムーズに加速しない原因として1番ある故障原因としては【失火】が考えられます。

【失火】とは、ガソリンを正常に燃焼させられない状態を事を指します。
原因として下記の3つが考えられます。

  • スパークプラグやとトップコイルなど点火系の故障
  • ガソリンを噴射するインジェクターの故障
  • ガソリンと空気を正常に圧縮できないエンジン内部の故障

失火している時はどこをチェックしたらいいか?

【失火】の診断は、どの部品が原因で失火が発生しているかを見つける必要があります。

その為、先ほどの原因として考えられる3つを点検する必要があります。

  • スパークプラグやとトップコイルなど点火系の故障
  • ガソリンを噴射するインジェクターの故障
  • ガソリンと空気を正常に圧縮できないエンジン内部の故障

この3つの点検方法を詳しく解説してる記事があるので、是非ご覧ください。
※車両は異なりますが、診断方法は同じです。

トップコイルの故障で実際にディーラーに修理に持ち込まれた事例

車種:ステップワゴン
型式:DBA-RK1
走行距離:95000キロ

RK1型ステップワゴン
RK1 ステップワゴン
工場長
工場長

本日はどのような症状でしょうか?

ユーザー
ユーザー

朝からアイドリングが不安定でガクガクして、

加速もスムーズではありません。

工場長
工場長

症状発生時、メーター内のこのようなマークは点灯か点滅していましたか?

PGM-FI警告灯のマーク
PGM-FI警告灯
ユーザー
ユーザー

このマークかは覚えていませんが、

オレンジ色の様なマークがピカピカしていた様な気がします。

工場長
工場長

最近同じような症状があったり何か前兆の様な事はありましたか?

ユーザー
ユーザー

特に気になる事はありませんでした。

工場長
工場長

症状は今も発生していますか?(レッカーにて入庫)

ユーザー
ユーザー

1年前にガソリンスタンドで車検を受けてから特に何も整備などはしていません。

工場長
工場長

承知いたしました。

それでは、お車を拝見させて頂きます。

実際に確認できた症状

お客様の車両を乗ってすぐは特に加速しにくい症状やアイドリング不安定な症状は出ていませんでした。

点火系の故障の故障初期は、冷間時は症状が現れずエンジンや部品自体が温まると失火などの症状が発生する事があります。
それは、部品に熱が入る事で抵抗値が変わったり何が不安定要素が加わる事が原因で症状が現れるのです。

今回も10分程エンジンをかけて暖まった後に試乗を行うとご用命と同じ【加速しにくくアイドリングが不安定になる】症状が確認できました。
加速時しにくい時にエンジンのチェックランプが点滅している事も確認しました。

エンジン警告灯のマーク
エンジン警告灯

チェックランプ、DTCの有無を確認してみた。

チェックランプ:点灯はなし。点滅は確認

DTC:テンポラリーDTCでP0304(4番シリンダー失火)が入力されていました。

DTCとは、【Diagnostic Trouble Code】の略で、車両に不具合が起きた時にどこに不具合があるのかを知らせてくれる、ECUに記録される故障コードです。
詳しくは下記の記事で解説してます。

実際に詳しく診断した結果

【診断方法】

  1. 診断機を接続しながら症状を確認しエンジンがどの様な状態かを確認
  2. 4番シリンダーが失火している事を確認した
  3. 失火の原因を見つける診断を行う
  4. 1番と4番のトップコイルを入れ替えて失火シリンダーが移るかを確認する
  5. 失火するシリンダーが4番⇒1番に移った
  6. トップコイルが原因で失火が発生していると判明

【診断結果】

4番トップコイルの内部故障

取り外した4番トップコイル↓
一番熱が入っている様子です

右が故障原因の4番シリンダーのトップコイル

取り外したスパークプラグ↓

古いスパークプラグ
95000キロ無交換のスパークプラグ

【トップコイル】はスパークプラグに点火させる為の高電圧を発生させる部品
【スパークプラグ】は、高電圧で火花を発生させる部品

故障の原因は4番トップコイルだけだったが、トップコイルとプラグ共に95000キロ無交換だったので今後の予防整備も兼ねて4個づつの交換を推奨します。

インジェクター不良が原因だった故障事例

エキゾーストバルブの閉じ不良による圧縮不足の故障事例

トップコイルの不良でアイドリング不安定やスムーズに加速しない故障の修理箇所と修理費用

修理箇所

  • トップコイル4本
  • スパークプラグ4本

※最低限の修理の場合は4番トップコイルのみの交換になります。

修理金額:50,000円

新品のトップコイル4個
新品のトップコイル
新品のスパークプラグ4個
新品のスパークプラグ

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