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エンジンチェックランプが点灯したり、バック時に突然エンストする症状の原因は?
エンジンチェックランプが点灯しているのであれば、エンジンシステムに異常が発生しています。
システムの異常を見つけて、根本的な修理が必要です。
エンストをする原因は沢山あるので、症状によってどこがうまく作動していないのかを調べる必要があります。
想定される故障原因はさまざまあります。
- プラグ、トップコイルの故障
- スロットルボディの故障
- 混合気の不具合
- エンジン内部の故障
上記は一例ですが、これをすべて点検するのは時間の無駄なので、エンジンチェックランプが点灯していれば故障コードが車両に記録されています。その故障コードを基に診断を進めていきます。
故障コードの確認方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
エンストの症状は、専用の診断機を車両に接続してコンピューターが現在車両をどう制御しているかを確認する必要があります。
エンジンチェックランプが点灯したり、エンストしたらどこをチェックしたらいい?
チェックランプが点灯しているのであれば、DTC(故障コード)を確認して、確認が出来たDTCに沿った診断を行います。
故障コードの確認には、専用の診断機が必要なので用意ができない場合はディーラーに診断の依頼をしましょう。
エンストする症状が出ている場合は、診断機を基に専門的な診断が必要な為、ユーザーでの診断は非常に難しいでしょう。
その場合も、ディーラーに依頼する事をお勧めします。
ディーラーに診断の依頼をした場合の相場は、5,000~10,000円が相場です。
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エンジンチェックランプが点灯したり、エンストの修理は自分でもできるのか?
故障原因はプラグやトップコイルの不良、スロットルボディの清掃程度でしたら自宅の駐車場でも知識や工具があれば可能です。
しかし、昨今の自動車は電子制御が進み学習や調整が必要な作業も多く、少しでも不安な方は診断や修理はディーラーに依頼してください。
燃料系統やエンジン内部の修理の場合は、必ずディーラーに依頼しましょう。
チェックランプが点灯したりエンストする事がある症状で、実際にディーラーに修理に持ち込まれた事例
スーパーの駐車場で15分くらいアイドリングさせていたら、メーター内のチェックランプが点灯した。
少し前から稀にエンストする事がある。
車種:ステップワゴン
型式:DBA-RP1
走行距離:65000キロ
症状発生時の状況を詳しく教えて下さい。
15分程アイドリングさせているとメーター内のエンジン警告灯が点灯しました。
また、ここ一か月に何度がバックに入れた時にエンストした事もあります。
点灯したのはこの警告灯ですか?
はい。その警告灯です。
警告灯点灯以外に、運転中にエンジン回転が上がりにくかったり
ガクガクしたり違和感はありますか?
走行中の違和感はありません。
エンストに関して詳しい状況を教えて下さい。
朝一、バックで自宅駐車場から出るときに数度エンストした事があります。
もう一度エンジン掛けなおせば普通にかかりました。
その他、気になる点などありますか?
エアコンをかけた時に、エンジン回転が異常に低くなる事が
最近多い気がする
ありがとうございます。
それでは、お車を拝見させて頂きます。
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実際に確認できた症状
試乗の感じは、エンジンフィーリングは特に問題はない。
30分のアイドリングテストでエンジンチェックランプの点灯が確認できた。
エンストの再現性はなかったが、ECUに記録されているエンスト時の車両データを見ると確かにRレンジに入れた瞬間にエンストしている事が確認できた。
アイドリング時にエアコンを作動させると大きくエンジン回転が落ち込む時があった。
チェックランプ、DTCの有無を確認してみた
チェックランプ:エンジンチェックランプ点灯
DTC:あり
DTCコード:P0172 燃料供給装置空燃比濃い
実際に詳しく診断した結果
再現性の確認で、DTCをクリアし30分程アイドリングをさせるとメーター内にエンジンチェックランプが点灯していた。
DTCも最初と同じ「P0172 燃料供給装置空燃比濃い」が入っていた。
診断機のデータリストで「STフューエルトリム」「LTフューエルトリム」値を確認。
ST:0.78
LT:0.79
辺りまで下がっていて、完全空燃比が濃すぎる状態になっていました。
正常時と比べて、なんらかの原因で酸素が少なく燃料が濃いリッチ状態になっているのが原因でした。
フューエルトリム値とは、エンジンの燃焼時にでる排気ガスの残存酸素量などを見て燃焼状況を確認できる数値です。
例えば、フューエルトリム値が低いと燃料が濃いか空気量が少ない。
逆に数値が高いと燃料が薄いか空気量が多い状態だという事がわかります。
失火は記録されていないので、プラグやトップコイル、圧縮圧力は問題ないでしょう。
上記の事を整理すると、チェックランプの点灯は空燃比が濃くなっているのが原因。
その原因は、燃料が正常時より多いか、空気が正常時より少ないのどちらからです。
経験上この手の故障は、燃料が正常値より多くなりすぎるのではなく、空気が正常時より少なくなる方が圧倒的に多いです。
その中でも大半がスロットルボディの空気が通る隙間に汚れが溜まり、空気量がすくなくなってしまうのです。
バック時エンストをした原因
バック時のエンストもスロットルボディ内部の汚れが原因でした。
沢山の汚れが溜まっていて、通常より空気の通路が狭くなっていました。
その状態で、バックやエアコン作動などでエンジン負荷が増えると正常時であれば吸入空気量を増やして回転数を調整します。
しかし、汚れにより補正許容範囲を超えてしまい吸入空気が少なくなることでバック時のエンストやエアコン作動で回転数の低下と言った症状が発生するのです。
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スロットルボディの汚れが故障の原因時の修理箇所と修理費用
修理箇所:スロットルボディの内部清掃
修理費用:15,000円(工賃、システム学習費用込み)
スロットルボディの汚れを清掃すれば治ります。
エアクリーナーボックスを外してスロットルボディ内の通路を清掃しましょう。
写真の赤い箇所に汚れが溜まります。取り外してもいいのですが、パッキンなど再使用不可な場合があるので、車載のままでも清掃可能です。
中のバタフライバルブにアクセスできる様に周囲の部品を外してイグニッションをONにしてアクセルを全開にします。そうするとバタフライバルブが開くので清掃が可能です。
※清掃中は手などを挟まないように注意しましょう
ウエスなどに洗浄液をしみこませてゴシゴシと汚れを落としましょう。
スロットル周りやエンジンのカーボンを清掃をする時はこの「ワコーズ エンジンコンディショナー」がお勧めです。臭いはキツイですが、酷い汚れも付け置きすれば綺麗に落ちます!
今回もスロットルボディのスロットルバルブ周辺を清掃し、再学習を行うと「STフューエルトリム」「LTフューエルトリム」値が0.98くらいで落ち着くようになりました。
この故障は、10万キロ前後の車両では一般的な故障です。
スロットルボディが汚れてしまうのは構造上仕方がないので、定期的な清掃をお勧めします。
5万キロ毎に清掃しておけば、エンストする事はないでしょう。
清掃だけなら簡単な車種は5000円位~から整備できます。
今回のRP型のステップワゴンはエンジンの後ろ側にスロットルボディがあるので少し工賃が高めに設定されています。
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