RP型ステップワゴンとは、1~5型まで5種類がありそれぞれ、駆動方式やガソリン車、ハイブリッド車などと多岐にわたる種類があります。
このRP型ステップワゴンとは初代RF型から数えて4代目のステップワゴンで、市場でもまだまだ現役で使われており、中古車市場でも人気を得ているRP型です。
そんな現役で走っているRP型ステップワゴンにも故障しやすい持病がいくつもありその中でも、ユーザーや中古車を検討している方に是非確認してほしい5個をピックアップしました。
持病が今発生しているかの確認方法もすべて解説していますので、最後までご覧ください♪
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現役ホンダ整備士がステップワゴン(RP型)の故障しやすい持病5選を解説
1.持病:3つの要注意なリコール&改善対策
リコールや改善対策はいくつかありますが、その中でも修理作業が終わっているか確認した方がいい案件が3つあります。
- 燃料ポンプの不具合
- ハイブリッド車:BOS(ブレーキ系統)の不具合
- ガソリン車:ブレーキのマスターシリンダーの不具合
上記の3つは不具合が発生すると重大事故に直結するので、処置済みかを必ず確認しましょう。
持病:燃料ポンプに不具合がある
2023年にステップワゴンを含む全25車種、対象台数約113万台の大規模な燃料ポンプのリコールが発生しました。
このリコールは、RP型ステップワゴンの【RP1型】【RP2型】【RP3型】【RP4型】【RP5型】が対象となります。
概要は以下の様に、燃料ポンプ内のインペラが形成条件が不適切な為、変形してしまいポンプが動かなくなり最悪の場合エンストする可能性があるのです。
このリコールが発表される前に実際に何台も燃料ポンプが止まってしまった車両があり、リコールになるのではないかという噂はありました。
リコールの処置は、対策品の燃料ポンプへの交換となります。
実際に、トンネル内でエンストし後続車に追突された死亡事故も発生しているので、現在乗っている方やこれから中古車を購入する方は必ずそのお車がリコール対策済みかを確認してください。
自分のステップワゴンや、これから購入予定のステップワゴンがリコール対象なのか?リコール作業は終わっているのか?
その見分け方は【リコール・改善対策の処置済か確認する方法】でしっかりと解説していきます。
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持病:BOS(ブレーキ系統)の不具合 ※ハイブリッド車
2023年にステップワゴンHVを含む13車種、対象台数約58万台の大規模な改善対策が発表されました。
概要は、ブレーキの油圧を発生させるBOS(ブレーキオペレーティングシミュレーター)において、内部に腐食が発生し最悪の場合、警告灯が点灯してブレーキペダルの操作力が増大する恐れがあるという案件です。
改善対策の処置は、対策品のBOSへの交換となります。
私も実際に症状が発生し、ブレーキペダルの操作力が増大した車両に乗ったことがありますが、クリープで動いている状態から全力でブレーキペダルを踏んでもなかなか止まらないくらいになり、これが一般道で発生したらと思うと、ゾッとします…
自分のステップワゴンや、これから購入予定のステップワゴンがこの改善対策の対象なのか?改善対策作業は終わっているのか?
その見分け方は【リコール・改善対策の処置済か確認する方法】でしっかりと解説していきます。
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持病:マスターシリンダー(ブレーキ系統)の不具合 ※ガソリン車
このリコールは2018年に発表されたもので、概要はブレーキの油圧を発生させる部品が不良の為、最悪の場合ブレーキ時制動距離が長くなる可能性があるというものです。
リコールの処置は、ブレーキマスターシリンダーというブレーキの油圧を発生させる部品を対策品に交換します。
少し古いリコールですが、ブレーキに関するものでもし不具合が発生すると重大事故に直結する為、処置が終わっているのか確認をしましょう。
自分のステップワゴンや、これから購入予定のステップワゴンがこの改善対策の対象なのか?改善対策作業は終わっているのか?
その見分け方は【リコール・改善対策の処置済か確認する方法】でしっかりと解説していきます。
2.持病:エアコンが効かなくなる
RP型ステップワゴンの持病の一つで、故障によりエアコンが効かなくなる事が多々あります。
昨今の猛暑の中、エアコンが使えなかったら間違いなく地獄のような暑さになるのは、容易に想像ができますよね。
RP型ステップワゴンでエアコンの不具合として多いのは、エンジンルーム内に付いている【ファンモーター】という部品が故障しているケースです。
簡単なチェック方法があるので、【エアコンが効かなくなる故障の確認方法】てに、詳しく解説します。
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3.持病:運転席前のアッパーボックスが開かなくなる
特に初期物のRP型ステップワゴンに多い室内の故障で、運転席前のアッパーボックスが開かなくなる事案が多々発生しています。
アッパーボックスとは下の写真の物で、収納の蓋の部分です。
便利な収納スペースが使えなくなったら非常に悲しいので、よくチェックしたい所です。
簡単な確認方法を、【運転席前のアッパーボックスが開かなくなる故障の確認方法】で解説しているのでご覧ください。
4.持病:テールゲートが開かなくなる
こちらも初期のRP型ステップワゴンに多い、テールゲートやわくわくゲートが開かなくなる故障です。
いざ使おうとした時に、テールゲートが開かないと困りますよね?
簡単な確認方法を【テールゲートが開かなくなる故障の確認方法】で解説しているのでご覧ください。
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5.持病:スロットルボディが汚れてエンジンチェックランプが点灯する
RP型ステップワゴン全体に多い不具合で、スロットルボディという吸入空気量を調整している部品が使用過程で汚れてしまいエンジンチェックランプが点灯する可能性があります。
構造上ステップワゴン以外の車両でも発生しますが、RP型ステップワゴンが発症する事が多々ある不具合です。
不具合が発生しているまま乗り続けると、発進時にエンストしたり加速時にもたつきが見られたりします。
実際の故障事例の記事があるので、併せてご覧ください。
症状の確認方法や、改善処置方法などを【スロットルボディが汚れてエンジンチェックランプが点灯する故障の確認方法】で解説しているのでご覧ください。
故障しやすい持病の確認方法
リコール&改善対策が実施済かの確認方法
リコール・改善対策の確認方法は下記の2ステップです。
- 自分のステップワゴンや購入予定のステップワゴンがリコール・改善対策が対象なのかを確認する
- 対象の場合は、リコール作業が終わっているのかを確認する
①自分のステップワゴンや購入予定のステップワゴンがリコール・改善対策が対象なのかを確認する。
↓↓燃料ポンプ不具合のリコールの確認サイト。車体番号から対象か確認出来ます。
↓↓BOS(ブレーキ系統)不具合のリコールの確認サイト。車体番号から対象か確認出来ます。
↓↓マスターシリンダー(ブレーキ系統)不具合のリコールの確認サイト。車体番号から対象か確認できます。
ステップワゴンを所有しているユーザーには、HONDAからDMが直接届くため、そちらからも確認が可能です。
②対象の場合は、リコール・改善対策が終わっているのかを確認する。
基本的に外観では処置作業が終わっているのかの判断はこの3つの案件では確認できません。
その為、ディーラーでは処置済なのかを識別する為に、処置が終わっている車両には指定場所に黄色ペイントを塗布します。
各リコール・改善対策により指定位置は異なりますが、その指定位置に黄色ペイントが塗布されているかで[未処置]か[処置済]かの判断が行えます。
また、処置作業時に作業内容は記載されている[分解整備記録簿]か[特定整備記録簿]が発行されているので、そちらでも確認が可能です。
※2020.4.1より分解整備が特定整備に名称や内容が変更されているため、処置時期により発送される記録簿が異なる場合があります。
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燃料ポンプ不具合のリコールの黄色ペイント塗布位置
車台番号とは、車体に打刻してある車体番号の事です。
このリコールの識別の位置は、車台番号打刻の上五桁目上部で処置完了後に黄色ペイントが塗布されます。
BOS(ブレーキ系統)不具合の改善対策の黄色ペイント塗布位置
この改善対策の識別の位置は、車台番号打刻の下四桁目上部で処置完了後に黄色ペイントが塗布されます。
マスターシリンダー(ブレーキ系統)不具合のリコールの黄色ペイント塗布位置
このリコールの識別の位置は、運転席ドア下側ヒンジ上側ボルト頭部で処置完了後に黄色ペイントが塗布されます。
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エアコンが効かなくなる故障の確認方法
RP型ステップワゴンでエアコンが効かなくなる多くの不具合は、[ファンモーター]という部品が壊れています。
エンジンとラジエターの間についていて、冷却水やエアコンの冷媒ガスを冷やす扇風機の様な部品です。
このモーターが故障すると、特に停車中にエアコンシステム内の冷媒ガスが正常に冷却できず、エアコンが効かなくなります。
その時の特徴として、走行すると冷風は出るが、アイドリング状態で止まると送風にかわります。
エンジンの冷却用も兼ねているので、最悪の場合オーバーヒートも併発するので、要注意です。
エアコンが効かなくなる故障の確認方法は3ステップです。
- アイドリング状態でエアコンを作動させる
- ボンネットを開けて、ファンモーターをのぞき込む
- 二つのファンモーターが勢いよくまわっているか確認する。
回っていない場合は、異常が発生しているので、ディーラーなどで修理が必要です。
夏場はエアコン修理の車でどの整備工場も込み合う時期なので、早めに確認して夏に向けて準備をしましょう♪
もし、二つのファンモーターが故障している場合の修理費は約50,000円程です。
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運転席前のアッパーボックスが開かなくなる故障の確認方法
アッパーボックスが開かなくなる不具合の確認方法は、とても簡単で、アッパーボックスを開閉させてください。
開閉させた時に、蓋上部についているロックボタンの動きが渋かったり、開けるときに[バコッ]と抵抗と感じる際は要注意です。
特に前期のRP型ステップワゴンはかなりこの故障が多く、多い時には数日に一件は開かなくなった車両が入庫していました。
修理費用は約30,000円と決して安くないため、中古車を検討されている方は特に注意しましょう。
せっかく安く買えたのにすぐに修理が必要になったら目もあてられません…
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テールゲートが開かなくなる故障の確認方法
この故障は、[テールゲート]でも[わくわくゲート]でも発生します。
症状として、開けようとしてもうまくロックが外れなく、半ドア状態になってしまうケースがよくあります。
何度か操作すると開いたり、また閉めると開きにくかったりします。
原因は、ロックを制御しているコントローラーユニットの不具合です。
コントローラーユニットは、分解や調整などできないので基本的には交換となります。
ユニットの交換は約23,000円程です。
ユニット内部の不具合なので、突然症状が発生したりするため、根本的な予防はありません。
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スロットルボディが汚れてエンジンチェックランプが点灯する故障の確認方法
この持病は、1.5L直噴ターボエンジンが搭載されている、RP1~4型に多い故障です。
直噴エンジン特有の吹き返しによるもので、スロットルボディ内の通路が汚れで狭まってしまうのが原因です。
実際の故障事例の記事があるので、ご覧ください。
確認方法は、正確に見極める際は専用の診断機を使用して、スロットルボディの汚れ具合を数値として確認する事ができます。
しかし、専用の診断機は高額の為、一般の方が確認するのは現実的ではありません。
その為、気になるユーザーさんは、点検時などにディーラーで確認してもらいましょう。
ディーラーで修理した場合は、約15,000円程の作業です。
長時間のアイドリングや渋滞が多いユーザーに多く発症します。
予防はこまめに該当箇所を清掃するしかありません。
工場長の経験上、早い方で5~8万キロ台で発症してくる場合があります。
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