RC型オデッセイとは、RC1.2.4.5型の4種類ありそれぞれ駆動方式やガソリン車、ハイブリッド車まど色々な種類があります。
排気量 | ガソリン・HV | 駆動方式 | ボディサイズ | |
RC1 | 2400cc(直噴) | ガソリン | FF | 3ナンバー |
RC2 | 2400cc(直噴) | ガソリン | 4WD | 3ナンバー |
RC4 | 2000cc(ポート噴射) | ハイブリッド | FF | 3ナンバー |
RC5 | 2000cc(ポート噴射) | ハイブリッド | FF | 3ナンバー |
このオデッセイはHONDAの高級ミニバンの先駆けで新車や中古市場共に人気がある車種です。
年数的にも過走行の車両も増えてきて、それに伴い故障も増えてきました。
RC型オデッセイの所有者は予防整備の参考に、これから中古のオデッセイを購入する方は購入のポイントとして最後まで読んで頂けると幸いです。
持病が今発生しているかの確認方法も修理費用などすべて解説していますので、最後までご覧ください♪
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現役ホンダ整備士がオデッセイ(RC型)の故障しやすい持病7選を解説
1.持病:要注意な燃料ポンプ交換のリコール
1個目の持病が燃料ポンプの不具合です。
RC型オデッセイには、2023年12月に大変重要なリコールが発表されました。
RC1 | RC2 | RC4 | RC5 | |
---|---|---|---|---|
燃料ポンプ | 対象 | 対象 | 対象 | 対象外 |
燃料ポンプのリコールは、フリードの他にも全25車種が該当しており、約113万台の大規模なりリコールとなっております。
内容としては、製造過程の成型不良で燃料ポンプの内部が変形する可能性があり、最悪の場合は燃料ポンプが止まっていまいエンストしてしまうという事です。
リコール作業内容は、燃料ポンプを対策品と無償交換をします。
実際に、トンネル内でエンストしてしまい後続車に追突された死亡事故も発生しているため、現在乗っている方やこれから中古車を購入する方は必ずそのお車がリコール対策済みかを確認してください。
自分のオデッセイや、これから購入予定のオデッセイがリコール対象なのか?リコール作業は終わっているのか?
その見分け方は【リコール&改善対策の確認方法】でしっかりと解説します。
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2.持病:フロントサスのアッパーマウントの緩み
2個目の持病は、フロントサスのアッパーマウントの緩みです。
アッパーマウントのナットが緩んでしまい、前後に進んだ時や段差で前方から[ガタガタ][ゴトゴト][ギュッギュッ]など異音がする事があります。
上の写真に写っているナット4つが緩んでしまい、異音が発生します。
そのままにしておくと、サスペンションやボディーにダメージを与えてしまい最悪の場合、重大事故に直結しますので、ご注意ください。
この持病の確認方法や修理金額は[フロントサスのアッパーマウントの緩みの確認方法と修理費用]で詳しく解説します。
是非、自身のオデッセイやこれから購入予定のオデッセイに当てはまるのか確認してみてください。
3.持病:エンジンオイルの異常消費
3個目の持病は、エンジンオイルの異常消費です。
元々オイル消費をする傾向にあるエンジンなのですが、それに加え少しでもオイル管理が悪いとそのオイル消費が悪化します。
酷い車両だと3000km走行して1.0L以上エンジンオイルが消費する車両もあるくらいです。
上の写真は、ガラガラ異音がひどく緊急入庫した車両のレベルゲージですが、オイル量チェックをしようにもレベルゲージの先端にすらオイルが付着しない程、エンジンオイルを消費していました。
根本的修理になるとエンジン全バラシの大がかりな修理となるため、そのような中古車は絶対に買わないでください。
エンジンオイルが消費したまま走行すると、オーバーヒートや走行中に急にエンジンがロックしてしまったり重大事故に直結するのでご注意ください。
この持病の確認方法や修理金額は[エンジンオイルの異常消費の確認方法と修理費用]で詳しく解説します。
是非、自身のオデッセイやこれから購入予定のオデッセイに当てはまるのか確認してみてください。
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4.持病:パワーウィンドウのメインスイッチの故障
4個目の持病は、パワーウィンドウのメインスイッチの故障です。
ここが故障すると窓が上下できなくなり、最悪の場合窓が開いた状態で故障してしまいます。
窓が開かないと空気の入れ替えができなかったりコインパーキングで発券できなかったりと不都合が多々あります。
また、運転席と助手席の窓が開かないと保安基準不適合となり車検に通りません。
この持病の確認方法や修理金額は[パワーウィンドウのメインスイッチの故障の確認方法と修理費用]で詳しく解説します。
是非、自身のオデッセイやこれから購入予定のオデッセイに当てはまるのか確認してみてください。
5.持病:補器ベルトのテンショナーより異音
5個目の持病は補器ベルトのテンショナーより[ガラガラ][ウィーン]など異音が発生します。
エンジン回転数などある一定条件下で[ガラガラ][ウィーン]などと異音が発生します。
放っておくと最悪の場合ベアリングがエンジンルーム内で暴れたり補器ベルトが切れて充電できなくなりエンジンが止まってしまうなど重大事故につながるので、注意してください。
この持病の確認方法や修理金額は[補器ベルトのテンショナーより異音の確認方法と修理費用]で詳しく解説します。
是非、自身のオデッセイやこれから購入予定のオデッセイに当てはまるのか確認してみてください。
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6.持病:正常に燃焼が出来ないトラブル(失火)
6個目の持病は、正常に燃焼が出来ないトラブルです。(失火)
オデッセイの持病として多いのは、10万km前後の過走行車に見られるインジェクターの不良です。
スパークプラグとトップコイルも同じ10万km前後でよく故障します。
故障個所によっては、高額修理になる可能性が高い為、中古車を選ぶ時は注意したいポイントです。
この持病の確認方法や修理金額は[正常に燃焼が出来ないトラブル(失火)の確認方法と修理費用]で詳しく解説します。
是非、自身のオデッセイやこれから購入予定のオデッセイに当てはまるのか確認してみてください。
7.持病:エンジンオイル漏れ
7個目の持病は、エンジンからのオイル漏れです。
数万kmの走行距離から場所によっては、エンジンオイルが滲んだり漏れたりします。
場所によっては、高額修理費となったり出費がかさむ為、中古車を選ぶときは注意したいポイントです。
漏れやすい場所は簡単に確認できます。
この持病の確認方法や修理金額は[エンジンオイル漏れの確認方法と修理費用]で詳しく解説します。
是非、自身のオデッセイやこれから購入予定のオデッセイに当てはまるのか確認してみてください。
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故障しやすい持病の確認方法と修理金額
要注意な燃料ポンプ交換のリコールの確認方法と修理金額
リコールの確認方法は下記の2ステップです。
- 自分のオデッセイや購入予定のオデッセイがリコールなのかをHPで確認する。
- 対象の場合は、リコール作業が終わっているのかを確認する。
①自分のオデッセイや購入予定のオデッセイがリコール対象なのかをHPで確認する。
↓↓燃料ポンプのリコールの確認サイト。車体番号から対象か確認出来ます。
②対象の場合は、リコール作業が終わっているのかを確認する。
対策品に交換されているかは、外観ではわかりません。
その為、リコールや改善対策の作業後には指定位置に黄色ペイントのチェックをいれたり、特定整備記録簿が発行されているのでその2カ所で判断ができます。
●燃料ポンプのリコール後の識別方法
車台番号打刻の上五桁目上部に黄色ペイントが塗布されています。
また、作業内容が記された特定整備記録簿も発行されているので、発行させていれば対策品への交換作業は完了しています。
黄色ペイントや特定整備記録簿がない場合は、リコール作業が未実施の可能性が高いのでお近くにホンダディーラーにお問い合わせください。
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フロントサスのアッパーマウントの緩みの確認方法と修理費用
確認方法
確認方法は下記の2つあります。
- 前後発進時や段差で前方から[ガタガタ][ゴトゴト][ギュッギュッ]と異音が発生するかを確認する
- フロントサスのアッパーマウントのナットを増し締めする
①前後発進時や段差で前方から[ガタガタ][ゴトゴト][ギュッギュッ]と異音が発生していれば、ほぼ間違いなくフロントサスのアッパーマウント部のナットは緩んでいます。
稀にフロントサスペンション本体から似たような異音が発生する場合もありますが、それはフロントサスペンションのアッパーマウントが緩んでいない場合に疑ってください。
②フロントサスのアッパーマウントのナットを増し締めする。
- エンジンルームを開ける
- メンテナンスリッドを開ける
- ナットの増し締めを行う
この3ステップで簡単に増し締めが行えます。
まずエンジンルームを開けてましょう。
エンジンルームの左右奥にあるメンテンナンスリッドを開けます。
メンテンナンスリッドを開けると、フロントサスのアッパーマウントのナットが見えるので、増し締めを行いましょう。
増し締めトルクは44N・mです。
この様な工具で増し締めが出来ます。
修理費用
増し締め作業 | |
ディーラーでの修理費用 | 0~3,000円 |
民間整備場での修理費用 | 0~3,000円 |
修理金額はフロントサスのアッパーマウントのナットの増し締めだけなら、利用した事あるディーラーや民間整備場なら無料な所が大半だと思います。
初めて利用する場合や、追加で試乗確認などを依頼する場合は3,000円や数千円の点検台を請求される場合が多いです。
サスペンションやボディが破損するまでの重症な場合は、板金の具合にもよりますが数十万円コースは間違いないでしょう。
経験上、そこまで重症になった事例は見た事がありません。大体の方は、異音が発生し始めるくらいで修理の依頼をされます。
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エンジンオイルの異常消費の確認方法と修理費用
確認方法
エンジンオイルの異常消費の確認方法は3つあります。
- レベルゲージでオイル状態とオイル量を確認する
- フィラーキャップからエンジン内部の様子を確認する
- オイル消費の基準を超えているかを確認する
①レベルゲージでオイル状態とオイル量を確認する
エンジンを10秒程始動させてからエンジンを止めます。止めてから3分経過後にエンジンルーム内のレベルゲージを引き抜きエンジンオイルの状態とオイル量を確認しましょう。
下の画像の様に、レベルゲージにエンジンオイルが付着しない場合などは確実にエンジンオイル消費を発症させているので、早急に処置が必要です。
もし中古車の場合は、絶対に購入は避けた方がいいでしょう。
オイルの色がどす黒かったり、白濁していたり、スラッジなど異物が混入していそうな場合は要注意です。
②フィラーキャップからエンジン内部の様子を確認する
エンジン上部に付いているオイルフィラーキャップを開けて、キャップの裏と中の状態を目視点検します。
キャップの裏にヘドロの様な物が付着している場合は、オイル管理が悪い可能性があります。
フィラーからエンジン内部を覗いて、スラッジが溜まっていたりする場合がオイル管理が悪くオイル消費している可能性大です。
③オイル消費の基準を超えているかを確認する
エンジンオイル消費の基準は、5,000km走行してエンジンオイルが1.0L以上消費しているかです。
5,000kmの走行で1.0L以上エンジンオイルが消費している時は、エンジンオイルの異常消費を発症しているので、早急に対処しましょう。
修理費用
交換部品 | ピストンリング ピストン | ピストンリング シリンダー本体 | 中古エンジン |
ディーラーでの修理費用 | 300,000円前後 | 500,000円前後 | 200,000~ 300,000円前後 |
民間整備場での修理費用 | 250,000~ 300,000円前後 | 450,000~ 500,000円前後 | 200,000~ 300,000円前後 |
修理方法は3つあります。
- 軽傷な場合:ピストンリング&ピストン交換
- 重症な場合:シリンダー本体、クランクシャフト、ピストンリング、ピストン交換
- 中古エンジンに交換
状況により最善の選択はかわりますが、中古のエンジンはあまりお勧めはしません。
結局中古車でもオイル管理が悪いと数十万円かけてオイル消費しているエンジンに乗せ換える事になり意味がなくなります。
中古部品のメリットやリスクについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
また、民間整備場の場合は整備レベルによってはエンジンを分解してまでの作業を嫌がる所もあるので、不安な場合はディーラーに依頼してみましょう。
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パワーウィンドウのメインスイッチの故障の確認方法と修理費用
確認方法
パワーウィンドウのメインスイッチ故障の確認方法は、作動確認をして診断をします。
メインスイッチを操作して、各窓を上下させ作動確認を行います。
その時に、以下の症状が出た場合は故障の可能性があります。
- オートで上下ができない
- 上下作動時に途中で動きがとまる
- ボタン操作が反応しない時がある
- ボタンの節度感がおかしい
- 各窓のスイッチでは正常作動なのにメインスイッチで作動させると変な動きをする
修理費用
交換部品 | 新品部品に交換 | 中古部品に交換 |
ディーラーでの修理費用 | 26,000円 | 10,000円前後 |
民間整備場での修理費用 | 26,000円 | 10,000円前後 |
基本的に新品部品への交換になりますが、中古部品も探せばあると思います。
中古部品のメリットやリスクについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
マスタースイッチの故障は過走行車程発生するので、中古車を選ぶ際は必ず確認をしてください。
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補器ベルトのテンショナーより異音の確認方法と修理費用
確認方法
補器ベルトのテンショナーから異音の確認方法は、アクセルと少し煽ってエンジン回転を軽く上下させます。目安はアイドリング~1,500回転程。
その時にエンジンの向かって左側より[ガラガラ][ウィーン]など変な音がする時はテンショナーの異音が考えられます。
この奥にテンショナーがあります。
テンショナーからの異音が比較的ある故障で、振動を吸収するダンパー部分がへたる事が原因です。
修理金額
交換部品 | テンショナー 補器ベルト |
ディーラーでの修理費用 | 23,500円 |
民間整備場での修理費用 | 20,000~ 23,500円 |
テンショナーと補器ベルトを同時交換した場合は、補器ベルトの工賃が不要なので必ず同時に交換しましょう。
実際にあった故障事例の記事があるので、合わせてご覧ください。
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正常に燃焼が出来ないトラブル(失火)の確認方法と修理費用
正常に燃焼出来ないトラブルとして多い故障個所は4つあります。
- スロットルボディの汚れ
- スパークプラグの故障
- トップコイルの故障
- インジェクターの詰まり
アイドリング時にブルブルやブルっと振動が出たり、発進時や加速時に息継ぎやもたつきがある場合は正常に燃焼ができず失火している可能性があります。
①スロットルボディの汚れ
スロットルボディとは、エンジンに吸われる空気量を調整する部品で、使用に伴い汚れが蓄積します。
空気の通り道に汚れが蓄積する事により、吸入空気量が減少してしまい空燃比が狂い失火が息継ぎを起こし、空燃比が大きく狂う事でエンジンチェックランプが点灯する場合があります。
スロットルボディの汚れ具合は、専用の診断機で汚れ具合が数値化されたものを確認するか現物で汚れ具合を確認するしかありません。
②スパークプラグの故障
スパークプラグはエンジン内でガソリンと空気の混合気に着火させる部品です。
定期交換部品で7~80,000km毎の交換がお勧めです。
失火の故障診断の方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
③トップコイルの故障
トップコイルはスパークプラグに与える高電圧を発生させる部品です。
こちらは定期交換部品ではありませんが、10万kmくらいで多くが故障する部品なので、10万kmを目安に予防交換を推奨する部品です。
トップコイルの故障の診断方法もこちらの記事で詳しく解説しています。
④インジェクターの故障
インジェクターとは、エンジン内部に高圧の燃焼を噴射させる霧吹きのような部品です。
RC型オデッセイは直噴のエンジンを使用しているモデルがあり、そのモデルで発生する故障です。
直噴の場合、燃焼室に直接噴射させる為、燃えカスなどで噴射口が詰まってしまう事があります。
実際にオデッセイでインジェクターの故障事例があるので、ご覧ください。
修理費用
交換部品 | スロットルボディ の清掃 | スパークプラグ | トップコイル | インジェクター |
ディーラーでの修理費用 | 10,000円前後 | 16,000円 | 37,000円 | 85,000円 |
民間整備場での修理費用 | 8,000~ 10,000円前後 | 16,000円 | 37,000円 | 80,000~ 85,000円前後 |
修理内容により10,000円~85,000円と金額に幅があります。
点火系は故障発生する前にある程度は予防整備が可能です。
中古車を選ぶ際は必ず失火していないか確認する事をお勧めします。
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エンジンオイル漏れの確認方法と修理費用
確認方法
エンジンオイル漏れの確認方法は、エンジンルーム内からオイル漏れしやすいポイントを目視点検します。
エンジンルームから確認できるのは2カ所あります。
●1つ目:ヘッドカバーパッキンから漏れ
●2つ目:シリンダーブロック、サイドカバー、ヘッドカバーの合せ箇所
サイドカバーは全体的に漏れやすく特に、シリンダーブロックとヘッドカバーの3個の合せ箇所が最も漏れやすく、オイル漏れの前兆のオイル滲みがある車も多く見られます。
エンジンオイル漏れは、過走行車や年数が経っている車両は致し方ない故障ではあるので、しっかり修理をしてあげましょう。
修理費用
交換箇所 | ヘッドカバーの オイル漏れ修理 | サイドカバー との合せ面 |
ディーラーでの修理費用 | 15,000円 | 73,000円 |
民間整備場での修理費用 | 13,000~ 15,000円 | 70,000~ 73,000円 |
サイドカバーとの合せ面の場合は、サイドカバーを一度取り外す必要があり工賃が非常に高く高額修理となるケースが散見されます。
にじみ程度な場合は、市販のオイル漏れ剤などを使うのも手かもしれません。
※粗悪品が故障の元なので、最低でもワコーズ製品以上の物をご使用ください。
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