こんにちは、Honda車のよろず相談所の工場長です。
今回はヴェゼルの故障しやすい持病について解説したいと思います。
ヴェゼルは現在RU1~4、RV3~6の全8型式ありそれぞれ駆動方式やガソリン車とハイブリッド車など色々な種類があります。
ガソリン・HV | 排気量 | 駆動方式 | 参考価格 | |
RU1 | ガソリン | 1500cc | 2WD | 1,870,000円~ |
RU2 | ガソリン | 1500cc | 4WD | 2,080,000円~ |
RU3 | ハイブリッド | 1500cc | 2WD | 2,190,000円~ |
RU4 | ハイブリッド | 1500cc | 4WD | 2,400,000円~ |
RV3 | ガソリン | 1500cc | 2WD | 2,279,200円~ |
RV4 | ガソリン | 1500cc | 4WD | 2,499,200円~ |
RV5 | ハイブリッド | 1500cc | 2WD | 2,658,700円~ |
RV6 | ハイブリッド | 1500cc | 4WD | 2,878,700円~ |
RU1~4型から2023年にフルモデルチェンジしRV3~6型へと進化しました。
販売台数も2024年上半期はSUV新車販売台数で1位を獲得するなど、快進撃を続けています。
しかし、ヴェゼルにも故障しやすい持病があり中古車を検討されている方は特に注意が必要です。
そんなヴェゼルの故障しやすい持病とはなにか?そして確認方法と修理費用は?
こんな疑問をホンダ整備士の工場長が徹底的に解説していこうと思います♪
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現役ホンダ整備士がヴェゼルの故障しやすい持病7選を解説
1.持病:燃料ポンプ不具合のリコール
2023.12にヴェゼルを含む25車種に大規模な燃料ポンプのリコールが発表されました。
このリコールは、RU1・RU2・RU3・RU4型のヴェゼルが対象です。
内容は、生産時に燃料ポンプ内部に不具合があり最悪の場合、燃料ポンプが動かなくなりエンジンがかからない故障が発生します。
実際に走行中エンジンが停止し後続車に接触した死亡事故まで発生しているので、十分注意してください。
リコールの処置は、燃料ポンプを対策品に交換します。
燃料ポンプが故障するとかなり危険なので、必ずリコール作業が実施済か確認しましょう!
自身のヴェゼルやこれから購入予定のヴェゼルがこのリコール対象なのか?作業は終わっているのか?
その見分け方は[燃料ポンプ不具合のリコールの確認方法と修理金額]でしっかりと解説していきます。
2.持病:ブレーキ不具合の改善対策
こちらも上記の燃焼ポンプと同じ2023.12にヴェゼルを含む13車種、58万台が対象の改善対策が発表されています。
リコールと改善対策とは、車両に不具合が見つかり故障が発生する前にメーカーの責任で該当部品を交換するもので、故障個所やレベルによってかわります。
リコール・改善対策・サービスキャンペーンについて、解説している記事があるので興味がある方は是非ご覧ください。
概要は、ブレーキの油圧を発生させるBOS(ブレーキオペレーティングシミュレーター)において、内部に腐食が発生し最悪の場合、警告灯が点灯してブレーキペダルの操作力が増大する恐れがあるという案件です。
改善対策の処置は、BOS(ブレーキ オペレーティング シミュレータ))を対策品へ交換します。
工場長も実際に故障が発生している車両に乗ったことがありますが、徐行から全力でブレーキペダルを踏んでも全然止まってくれません。一般道で急にそんな状況になったらと思うと…(怖)
自身のヴェゼルや、これから購入予定のヴェゼルがこの改善対策の対象なのか?改善対策は終わっているのか?
その見分け方は[ブレーキ不具合の改善対策の確認方法と修理金額]でしっかと解説していきます。
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3.持病:渋滞や長い坂道で動かなくなる事象
RU3やRU4のハイブリッドモデルには、DCT(デュアルクラッチトランスミッション)というトランスミッションが使用されています。
通常の3速ATや4速ATと違い、奇数段と偶数段の2系統の変速機構とクラッチが内蔵されているトランスミッションです。
動きとしては、自動でクラッチが操作されるのでMT(マニュアル ミッション)を自動でATとして制御してくれるトランスミッションというイメージです。
HONDAでDCTをわかりやすく解説しているサイトがあります。↓↓
元々DCTには、構造上ギクシャク感が強く発表当時から物凄くクレームがあり、当時DTC搭載の車の点検時は必ずご用命で車両がギクシャクすると言われたくらいです。
しかもこのDCTには絶対的な持病があります。
それは、長い渋滞や登り坂でミッション内部のクラッチ部が高温になり、走行不能になる持病です。
原因は、長時間の低速走行が続くと半クラッチ状態を多用してミッション内部のクラッチが焼けてしまうのです。
日光のいろは坂や中央道の談合坂付近の大渋滞時には、よくエンコしているホンダ車がニュースになるくらい故障します。
自信のヴェゼルやこれから購入予定のヴェゼルのDCTは故障していないのか?
その見分け方は[渋滞や長い坂道で動かなくなる事象の確認方法と修理金額]でしっかりと解説していきます。
4.持病:エアコンが効かなくなる故障
ヴェゼルはRU1~4型にかけてエアコンが効かなくなり冷風が出なくなる故障が多々発生します。
原因としては、エアコンガスの漏れやコンプレッサーというエアコンガスを圧縮する部品が破損します。
コンプレッサーの故障は、他車でも発生する故障ですがエアコンガスの漏れは非常に多い故障です。
このコンデンサーという車両前方についている部品からエアコンガスが漏れてしまう事が多く、写真の様に黒くもやっとしたあたりが漏れている箇所です。
コンプレッサーは下の様な部品で、内部が焼き付いてしまったり、シャフト部分から冷媒ガスが漏れてしまったります。
エアコンの修理は数万円~週十万円と高額になるケースが多々あるので、必ず確認しておきたい所です。
自身のヴェゼルやこれから購入予定のヴェゼルのエアコンは大丈夫なのかと心配だと思います。
この持病の確認方法や修理金額は[エアコンが効かなくなる故障の確認方法と修理金額]でしっかり解説していきます。
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5.持病:エンジン不調になりエンジンチェックランプが点灯する故障
このエンジン不調になりエンジンチェックランプが点灯する故障は主に、冷間時のエンジン始動直後に発生するケースが多いです。
これは、直噴エンジンのRU1・RU2のヴェゼルや、GK5フィット、GK8シャトル、GM6グレイス、GB5フリードなどでも発生します。
エンジンの構造上の問題で、エンジンのインテークバルブにカーボンデポジットが異常に付着してしまい混合気がうまく吸入できず失火が発生するのが原因です。
この持病は、外観からの判断は出来ない為ポイントを抑えた確認が必要です。
同様の故障事例があるので、合わせてご覧ください。
自身のヴェゼルやこれから購入予定のヴェゼルはこの持病は大丈夫なのか?と心配だと思います。
この持病の確認方法と修理金額は[エンジン不調になりエンジンチェックランプが点灯する故障の確認方法と修理金額]にて詳しく解説していきますのでご安心ください♪
6.持病:電動パーキングブレーキ作動時に[キュー音]がする故障
電動パーキングブレーキ搭載車でパーキングブレーキ作動時(セット・解除)に[キュー]と音がなる持病があります。
このキュー音はパーキングブレーキの作動に基本的には影響はありません。
発生元は、リヤブレーキのパーキングブレーキ用の作動モーター内部のシャフトが擦れる事によって発生しています。
この持病の確認方法と修理金額は[電動パーキングブレーキ作動時に[キュー音]がする故障の確認方法と修理金額]にて詳しく解説していきます。
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7.ハイブリッドバッテリーの劣化
ハイブリッドバッテリーの劣化は、ハイブリッド車には決して避けられない課題です。
※このハイブリッドバッテリーとは、ハイブリッドシステムの高電圧バッテリーの事を指します。
頻発する故障ではありませんが、こんなリスクがあるというのは知っておいてください。
各車のハイブリッドバッテリーの交換費用についての参考記事があるので、合わせてご覧ください。
ハイブリッドバッテリーの確認方法と修理金額は、[ハイブリッドバッテリーの劣化の確認方法と修理金額]こちらで詳しく解説しています。
故障しやすい持病の確認方法と修理金額
次のページでは、各持病の確認方法と修理金額を詳しく解説します。
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