こんにちは、Honda車のよろず相談所の工場長です。

今回は仕事上でもよくお客様から質問される、夏タイヤ・オールシーズンタイヤ・スタッドレスタイヤの選び方について解説しようと思います。
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【結論】地域×用途×頻度で一発判定!ノーマル、スタッドレス、オールシーズンタイヤのベストセレクト!【早見表】
地域/用途/頻度 | 想定路面 | タイヤ選択 |
都市部: 年数回積雪 | ドライ・ウェット | ノーマル+ チェーン携帯 |
年1~3回スキー 帰省で雪道走行 | ドライ・ウェット・凍結・ シャーベット | オールシーズン+ チェーン携帯 |
雪国 | 圧雪・凍結 | スタッドレス+ チェーン携帯 |
- 首都圏など年に数回だけ積雪:ふだんはノーマルでOK。ただし通勤必須&早朝深夜運転があるならオールシーズン(3PMSF)+チェーン携行がラク&安全です。チェーン規制の日はチェーン装着車のみ通行可です。
- 年1~3回スキー・帰省で雪道に走行:オールシーズン(3PMSF)+チェーンが現実的です。ガチの凍結や急坂が多いエリアを走行するならスタッドレス+チェーンへ格上げしましょう。この場合は、必ず3PMSFの冬用性能の規格試験に適合したオールシーズンタイヤを選びましょう。
- 雪国に住む/通る:スタッドレス一択です。圧雪・氷上が日常。大雪時はチェーン規制でスタッドレスでもチェーン必須になる区間もあるので、チェーン携行がおすすめです。

上記は最低ラインのタイヤ選びです。
工場長的オススメは、冬は首都圏など年に数回の積雪がある地域でもスタッドレスタイヤを装着する事です。
またタイヤチェーンについてはこちの記事で詳しく解説しているので、併せてご覧ください。
地域別のベストセレクト

- 首都圏沿岸部:ノーマル中心。積雪予報時はチェーン準備。通勤必須+早朝路面=オールシーズンタイヤ(3PMSF)が楽でしょう。
- 山間部/スキー常連:スタッドレス推奨。標高差と凍結で「オールシーズンタイヤの限界」を体感します。大雪日はチェーン規制の可能性も考えてチェーンを携帯してください。
- 北海道/東北/北陸:スタッドレス+チェーン携行。生活道路でもアイスバーン多発、峠は規制がかかりやすいです。
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ノーマル、スタッドレス、オールシーズンタイヤの違いを解説!
- ノーマル(サマー):ドライ/ウェット重視。静か・燃費/電費◎。雪氷性能は皆無です。
- スタッドレス(冬):低温でも柔らかいゴム+細かいサイプで氷に食いつきます。暖かい時期は摩耗/制動で不利。スタッドレスへの交換時期の目安は【外気温気温7℃】です。
- オールシーズン:夏冬の“折衷”。3PMSF(雪山マーク)は公的な雪上性能試験合格のしるし。M+S単独表記は試験なし。

路面別タイヤの得意・不得意な場面とは?

- ドライ:ノーマル◎/AS○/スタッドレス△(高温摩耗が進みやすい)。
- ウェット(梅雨・台風):ノーマル・ASは安定。スタッドレスは高温下で制動が落ちやすい。
- 氷上・圧雪:スタッドレス◎/ASは△~○(モデル差大)/ノーマル×。
冬用タイヤ規制・チェーン規制の差とは?
- 冬用タイヤ規制:冬用タイヤ(スタッドレス等)またはチェーンが必要です。
- チェーン規制:チェーン装着車のみ通行可。スタッドレスだけでは不可。区間は事前公表あり。
- 3PMSFとM+S:3PMSFは雪上試験に合格した冬性能の証。M+S単独は試験基準なし。
チェーンの種類や特徴について詳しく解説した記事があるので、是非合わせてご覧ください。
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結局ノーマル&スタッドレスとオールシーズンタイヤのみはどっちが安い?

今回はホンダ車で多いフリードサイズ【185/65R15】のタイヤサイズで、ノーマルタイヤとスタッドレスを使用VS通年オールシーズンタイヤの価格の比較を見てみましょう。
◎ノーマルタイヤ&スタッドレス使用
ノーマルタイヤ:ブリヂストン製エコピアNH200C 店頭相場価格:16,000円/1本
スタッドレスタイヤ:ブリヂストン製ブリザックVRX3 店頭相場価格:18,000円/1本
オールシーズンタイヤ
ダンロップ製 シンクロウェザー 店頭相場価格:22,000円/1本
タイヤの値段だけでも、ノーマルタイヤ&スタッドレス136,000円とオールシーズンタイヤ88,000円と48,000円もの差があります。
これにタイヤ交換費用やホイール代も乗ってくると、値段の開きが15万円くらいになるでしょう。

決してタイヤメーカーの回し者ではないですが、工場長的にはお金で買える安全は絶対に勝った方がいいのと、オールシーズンタイヤの走行騒音がかなり気になるので、夏はノーマル・冬はスタッドレスタイヤを使いまわしています。
どっちにするか迷った場合は、安全な方を選ぶことを強く推奨します。
オールシーズンタイヤのよくある誤解とは?
- 「オールシーズンタイヤで雪山OK?」:急坂・凍結の頻発エリアではスタッドレスが圧倒的に有利です。オールシーズンタイヤを牽引しているダンロップやミシュランもオールシーズンタイヤは【冬タイヤではない】と明記しています。
- 「スタッドレスで夏も走る」:気温7℃超が続く季節は摩耗・制動・燃費で不利ですので、ノーマルタイヤに交換しましょう。また、真夏の気温ではスタッドレスタイヤのコンパウンドは柔らかすぎるため、スリップなどの危険もあります。
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まとめ
- 雪国や雪道走行前提:スタッドレス+チェーン
- 都市部+年数回雪:オールシーズンタイヤ+チェーン
安全性に重点を置く場合は、冬はスタッドレスタイヤを装着しましょう。
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