Amazon激安OBD2スキャンツール購入体験記!どのくらい使えるの?現役整備士が実際に使って解説してみた!

ホンダ整備士による Amazon激安OBDスキャンツール 購入体験記 整備士のメモ
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Honda車のよろず相談所の工場長の経歴
●主な資格

  • 国家一級整備士
  • ホンダサービスエンジニア1級
  • フロントマネージャー資格
  • 自動車検査員

ホンダディーラー10年以上の知識と経験を生かして、誰にでもわかりやすく解説していきます。

Amazonで売っている激安OBD2スキャンツール(ODB2 スキャンツール V318)はどのくらい使えるのか実際に購入して検証してみた

今回はアマゾンなどで販売している【ODB2 スキャンツール V318】を実際に購入してどのくらい使用できるのかを検証してみました。

自働車が故障するとチェックランプが点灯します。
チェックランプ点灯の原因を見つけるためにDTC(故障コード)を確認する必要がある為、電子制御が進んだ現代の車の整備には【ODB2のスキャンツール】が必需品になりつつあります。

プロ用は約10万円と高価ですが、今回は3700円!!!
3700円の激安品がどのくらい使えるのかを徹底的に検証してみます!

実際に使ってみてわかったこと4選

1,車両とスキャンツールの接続が簡単に出来る

スキャンツール本体にバッテリーや電池を入れる所はなく電源自体を車両から取ります。

本体に付いているカプラーを車両に取り付けるだけで、電源が確保できて通信も出来るのです。

スキャンツールの差し込み口
スキャンツールの差し込み口

この台形のカプラーにスキャンツールを差し込みます。

この16Pのカプラーは世界共通の形状で、日本車だと運転席や助手席の足元に付いてます。
ホンダ車はほとんどの車両が運転席の足元にあります。

スキャンツールと車両を接続
スキャンツールを差し込みました

この様に差し込みます。カチっとは言わないので軽く引っ張って抜けなければ正常です。

接続できると下記の写真の様にDTC(故障コード)が記録されていない事が確認できます。
少し日本語訳は変な所はありますが、【障害コード】と表示されるのが【DTCコード】の事です。

スキャンツールのホーム画面
DTCコード=障害コード

2、DTC(故障コード)を確認してDTCを消去できる

【故障コードの確認】

エアフロセンサーのカプラを意図的に取り外し
エアフロ、吸気温度センサーのカプラーを意図的に取り外しました

エンジンルーム内のカプラーを意図的に外して故障を作ってみました。
今回は吸気温度センサーとエアフロセンサーの共通カプラーを外しました。

そうするとメーター内にエンジン警告灯が点灯します。

エンジン警告灯のマーク
エンジン警告灯

スキャンツールでDTCを確認すると下の画像の画面が表示されました。

入力したDTCコード
確認できたDTC

DTC:P0113 吸気温度センサ1電圧高い
DTC:P0102 エア フロー メータ電圧低い

どちらも外したカプラーが関連するDTCコードで回路図で判断しても、正しいDTCコードでした。

【故障コードを消去する】

DTCをクリア
DTCをクリアします

診断メニューからDTCコードをクリアします。スキャンツールでは消すことをクリアといいます。

DTCをクリアして外したエンジンルーム内の外したカプラを取り付けて故障を修復しました。

修復後、再度故障コードを確認してDTCが正常にクリアされているのかを確認します。

DTCをクリア
クリアします

DTCをクリアします。

次にDTCが再入力されていないかを確認します。

DTCを確認
DTCコードが記録されていない事を確認

故障コード(障害コード)が【0】になっているのでDTCがクリアされています。

3、現在のバッテリー電圧が見れる

本来はテスターを使用しないと確認できないバッテリー電圧ですか、このスキャンツールは確認が出来るのです。

スキャンツールでバッテリー電圧を確認
バッテリー電圧を確認

電圧が表示されました。エンジンをかけると14.4Vまで上昇するので正確な数値でした。

4、車両のデータリストが見れる

データリストを確認
エンジン回転数を確認

表示項目は多くはないですが、エンジン回転数を可視化する事も可能です。

正直数千円の機器でここまで見れるとは流石に想像しませんでした。
かなり、驚きました。

リアルタイム曲線の項目
確認可能な4項目

この4項目がグラフか出来る項目です。

さすがに項目は少ないです。
メーカー品は数十項目を表示できます。

今回検証した商品紹介

こちらのOBD2スキャンツールで3月に購入した時は3700円と4000円未満でした。

ディーラーで使用している物はメーカー専用品だったりする為、約10万円程します。
それと比べるとすごく低価格で実際に使えた大変優秀だと思います。

OBD2スキャンツール
実際に私が購入した実物

上記の写真は、私が実際に購入してみた実物です。

実際にODB2 スキャンツール V318を使ってみて良かった点

  • 非常にコンパクト
  • 電源が車両から取れる為、電池やバッテリーが不要
  • 接続も簡単でDTCの確認や消去まで出来る
  • テスターがないと見れないバッテリー電圧の点検が出来る
  • 高性能スキャンツールに搭載されているデータリストの確認が出来る

総合的に見て

買う価値は十分にあります。

エンジンシステムのDTCはこれですべて確認ができるので、DIYで車をいじる方は持ってて損はないと思います。

失火などの故障はこれだけでも十分診断できます。

このスキャンツールを使ってもわからない故障をディーラーに持っていくでもいいかもしれません。

実際にODB2 スキャンツール V318を使ってみてイマイチだった点

  • ハイブリッド車や電気自動車に使用されるメーカー独自のDTCには対応していない
  • 先進システムのDTCは確認が出来ない
先進システムの故障コードの確認画面
ホンダセンシングのDTC

カメラ/レーダ統合制御システムとはホンダセンシングなど先進システムの範囲で、このDTCはV318では確認できませんでした。

先進システムはディーラーでも熟練の整備士でないと判断が難しいので、DIYではあまり必要がないのかもしれません。
※この範囲は、メーカー専用品でないと確認できないことの方が多いです。

ODB2 スキャンツール V318の基本機能と適応範囲

基本機能

  • 故障コードの読み取り
  • 故障コードの消去
  • フリーズフレームデータの確認
  • 車両情報検出
  • データリスト確認
  • DTCの検索
  • バッテリー電圧表示

適応範囲

2008年以降の日本車にはOBD2が義務化されているので基本的には対応します。

一部ハイブリッド車や電気自動車、水素自動車など適応外の車両もあるみたいです。

スキャンツールの取説
取扱い説明書

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